年報編集委員会から 年報24号の論文募集
年報編集委員会から原稿募集のお知らせ
年報24号の論文募集
2022年発刊予定の年報24号は、第24回研究大会(今年6月開催)の共通論題「クライエンテリズムをめぐる比較政治学」をもとに編集する予定です。報告者のほか、会員の皆様から広くご寄稿を頂けると幸甚です。
個人的恩恵と政治的支持との交換を意味するクライエンテリズムは、時間と空間を超えてひろく至るところに存在する政治現象です。伝統的な社会的紐帯を基盤とする家父長的社会で、あるいは選挙権威主義体制下のヘゲモニー政党による票の動員において、クライエンテリズムは国家と社会をつなぐ中心的役割を果たした一方、近年の「パトロネージ・デモクラシー」をめぐる議論は、民主主義が定着した国々においてもクライエンテリズムが「ありふれた」慣行ないし政党−有権者リンケージの主要な一様式であり続けていることを明確に示しているといえるでしょう。
民主的諸制度やプロセスを損なう権威主義の悪しき名残りとして、長らく否定的なトーンで語られてきたクライエンテリズムですが、現在までにそうした見方も相対化されてきています。本特集では、政治体制を超えて強靭性を示すクライエンテリズムについて、多様な視角・方法から検討する論文を募集します。
投稿を希望される会員は、800字程度の要旨を2021年5月末日までに、下記のアドレス宛てに電子メールの添付書類でお送り下さい。添付書類はワードファイルかテキストファイルで作成し、メールタイトルを「日本比較政治学会年報24号投稿要旨」として下さい。
年報に掲載された論文は、学会奨励賞の選考対象となります。若手会員の皆さまにもぜひ積極的に応募して頂ければ幸いです。なお、ご投稿頂いた論文については、編集委員会での審査を経て年報への採否を決めさせて頂きます。あらかじめご承知おき下さい。
*応募先:年報24号編集委員長 馬場香織
E-mail: kaorib@juris.hokudai.ac.jp