年報編集委員会から原稿募集のお知らせ(年報27号論文募集)
2025年発刊予定の年報27号は、第27回研究大会(来年6月開催)の共通論題「民主主義をどのように分析するか」をもとに編集する予定です。報告者のほか、会員の皆様から広くご寄稿を頂けると幸甚です。
近年、「民主主義の後退」という現象が世界的に注目を集めてきました。過去5年間の研究大会のパネルを振り返ると、「権威主義体制」「権威主義化」「民主主義の脆弱性」「デモクラシーのゆらぎ」といったタイトルが多く、多数の研究者が、民主主義の後退と、権威主義体制の再興隆に関心を持っていることが分かります。
しかし他方で、民主主義体制と権威主義体制の境界線が曖昧になっていることが指摘されております。21世紀においては、たとえ権威主義的体制であっても定期的に選挙が実施され、選挙委員会などの組織も設置されており、野党の設立が認められていることも多いです。反対に「民主主義」と分類される国においても、ポピュリスト的な強権政治家が登場し、マスメディアを抑圧し、国民の分断を煽るような政治が行われることもあります。
改めて「民主主義とは何か?」という基本的な問いに立ち返ってみることが必要だと思われます。そこで、本特集では、これらの問題関心に基づき、民主主義をどのように分析するかというテーマを掲げます。方法論についての検討を行う論文はもちろん、地域を問わず、幅広い分野からの論文を募集します。
投稿を希望される会員は、800字程度の要旨を2024年6月末日までに、下記のアドレス宛てに電子メールの添付書類でお送り下さい。添付書類はワードファイルかテキストファイルで作成し、メールタイトルを「日本比較政治学会年報27号投稿要旨」として下さい。なお、応募された方に対しては、10日以内に受領の連絡を行います。それを超えても連絡がない場合は、下記のアドレスまでお問い合わせください。
年報に掲載された論文は、学会奨励賞の選考対象となります。若手会員の皆様にもぜひ積極的に応募して頂ければ幸いです。また中堅以上の会員の方々、長く民主主義について観察されてきたベテラン会員の方々からもご応募いただければ幸いです。なお、ご投稿頂いた論文については、編集委員会での審査を経て年報への採否を決めさせて頂きます。あらかじめご承知おき下さい。
*応募先:年報27号編集委員長 外山文子
E-mail:toyama.ayako.fw[at]u.tsukuba.ac.jp ([at]を@に変更の上、ご送信下さい)