日本比較政治学会第9回大会プログラム

2006年度 日本比較政治学会プログラム

2006年10月7-8日[於 立教大学]

第1日 10月7日(土) 13:30~15:30

自由論題1|「政治体制と政党制」 

[報 告]
津田憂子|早稲田大学
「ロシアにおける大統領制と政党システムの安定性―民主化への意味合い」
西川賢|慶應義塾大学
「ニューディール期における民主党の組織的変化に関する一考察―労働無党派連盟と政党マシーンの関連を手がかりに」
鈴田征紀|東北大学
「ベネズエラ・チャベス政権下野党の分散と政治の人物化―1998年・2004年の選挙協力の分析」
[討 論]
岩崎正洋|日本大学
大津留(北川)智恵子|関西大学
[司会・討論]
建林正彦|神戸大学

自由論題2|「政治体制と政治過程・政策過程」

[報 告]
菅原和行|釧路公立大学
「1950-60年代のアメリカ大都市政府における公務員制度の変容―シカゴ市マーティン・H・ケネリー市政、リチャード・J・デイリー市政を中心に」
天野拓|慶應義塾大学
「現代アメリカの医学研究政策と科学者コミュニティ―医学研究の優先順位決定問題と生命倫理問題を中心に―」
鷲田任邦|東京大学
「一党優位体制における財政配分戦略 ―マレーシア国民戦線体制の安定化装置―」
[討 論]
西山隆行|甲南大学
増山幹高|慶應義塾大学
[司会・討論]
中野博文|北九州市立大学

自由論題3|「北欧とアメリカの福祉国家」 

[報 告]
稗田健志|一橋大学
「アメリカAFDC/TANF改革における世論の支持決定要因分析―自己利益仮説のマイクロデータによる検証―」
木下淑恵|東北学院大学
「1920年代スウェーデンにおける『国民の家』の登場と『平等』概念?2つの意味とコノテーションの変容」
藪長千乃|文京学院大学
「北欧における福祉供給構造の変容に関する一考察―主に1990年代以降フィンランド近親者介護手当制度の変遷を手がかりとして」
[討 論]
小川有美|立教大学
平野浩|学習院大学
[司会・討論]
新川敏光|京都大学

自由論題4|「メディアをめぐる政治過程」

[報 告]
清原聖子|東京大学
「インターネット時代のアメリカにおける情報通信をめぐる政治過程―IT革命とインターネット・アクセスの争点化が及ぼす影響―」
本田宏|北海学園大学
「イラクの人質事件に対するドイツの政治・社会・メディアの反応」
[討 論]
森井裕一|東京大学
前嶋和弘|敬和学園大学
[司会・討論]
大石裕|慶應義塾大学

自由論題5|「外交政策と国内政治の比較分析」

[報 告]
金成浩|琉球大学
「韓ソ国交締結をめぐる政治力学―韓ソの政策決定比較分析」
前田幸男|国際基督教大学
「入国管理と公共空間における監視の強化―日本と英国のテロ対策を事例として」
[討 論]
川上高司|拓殖大学
柄谷利恵子|九州大学
[司会・討論]
横手慎二|慶應義塾大学

分科会A|「国家復興の政治学」

破綻国家の復興を念頭におきながら、その歴史、現状、課題、成功・失敗の条件などについて比較分析を行う。

[報 告]
石田信一|跡見学園女子大学
「国家復興の政治学―クロアチアの場合」
山田満|埼玉大学
「東ティモールの国家建設をめぐる政治指導者間の対立」
田中浩一郎|日本エネルギー経済研究所
「アフガニスタンにおける国家復興の現状と課題」
[討 論]
白石隆|政策研究大学院
[司 会]
山本信人|慶應義塾大学

16:00~18:00

自由企画1|「ポストデモクラシーにおける政権交代の意味」

現代の先進諸国においては、「デモクラシー」が、グローバル化の進展に伴ってナショナルなレベルでの選択肢の幅を狭め、有権者への応答機能を空洞化させつつあるのではないかという指摘がなされている。本企画は、いま政権交代にどのような意味があるのかということについての、暫定的結論を得ることを目的とする。

[報 告]
安井宏樹|神戸大学
「現代ドイツにおける政権交代の諸相 その力学と意味」
八十田博人|大阪大学
「政権交代か? 『危機』の内在化か? 『第二共和制』のイタリア」
[討 論]
力久昌幸|同志社大学
村井良太|駒澤大学
[司 会]
横田正顕|東北大学

自由企画2|「地域紛争と民主制」

地域紛争には戦争の古さと新しさが同居している。古さとは、対テロ戦争と比較した場合に、武力紛争の争点としての領域への拘りである。他方で地域紛争が冷戦時代の「私戦」と大きく異なる点は、当該武力紛争に対する国際社会の対応である。本企画では、紛争が国内政治過程で処理できず、政治外に溢れ出し、武力化していく原因や過程について、特に民主制・民主化の功罪に焦点を当てて比較してみたいと考える。

[報 告]
戸田真紀子|天理大学
「民主化はアフリカに何をもたらしたか―ナイジェリアを事例として―」
松田哲|京都学園大学
「スリランカ内戦と民主制―言語政策をめぐる対立を中心に―」
中村友一|中部大学
「タジキスタンにおける非ソ連化の展開―内戦、『民主化』、権威主義化」
[討 論]
藤原帰一|東京大学
[司 会]
月村太郎|神戸大学

自由企画3|「経済政策形成過程における専門性の役割」

デモクラシーと専門性の間には、専門性の活用によってデモクラシーの中身を豊かにする可能性がある一方で、逆にそれがデモクラシーの基盤を掘り崩す危険も併せ持った、両義的関係が存在している。本企画では、先進デモクラシー諸国の経済政策形成過程において、デモクラシーと専門性の間に介在する両義的緊張関係を考察する。

[報 告]
岡山裕|東京大学
「経済専門家と民主主義 アメリカ連邦準備制度導入時における制度選択」
川嶋周一|明治大学
「欧州共通農業政策の成立とコミトロジーの起源: テクノクラシー・ヨーロッパの共同体政治過程への埋め込み」
杉之原真子|日本学術振興会特別研究員
「日米金融交渉における専門家の役割―権限委譲か、民主的コントロールか―」
[討 論]
内山融|東京大学
[司 会]
高橋直樹|東京大学

分科会B|「中東欧諸国の政治変動に関する理論的考察」

EU加盟に至るまで、もしくは加盟後の中東欧諸国の政治・政策変化について、従来からのEU加盟国分析に用いられてきた「欧州化」論を援用してその変化を分析するとともに、あわせて「欧州化」論の可能性および限界についても検討を試みる。

[報 告]
林忠行|北海道大学
「東中欧諸国の地方制度改革と欧州化」
中田瑞穂|立教大学
「チェコにおける『ジェンダー問題』の形成と市民社会組織―『欧州化』と歴史的遺産の間で―」
[討 論]
平田武|東北大学
野上和裕|首都大学東京
[司 会]
伊東孝之|早稲田大学

分科会C|「民主主義の質を問う」

形の上では選挙が行われていて民主主義が実現していることになっていても、その内実はその名前からきわめて隔たっている場合が多い。事例を検討するとともに、問題性を比較論的に分析する。

[報 告]
宇山智彦|北海道大学
「中央アジア諸国における権威主義の定着―大統領権力を支える制度と行動様式の形成・進化―」
三輪博樹|筑波大学
「インドにおける民主主義の現状」
前田弘毅|北海道大学
「グルジアの民主政治 脆弱さの本質とは?」
[討 論]
岸川毅|上智大学
[司 会]
出岡直也|慶應義塾大学

18:30~20:30

懇親会

第2日 10月8日(日) 10:00~12:00

共通論題|「9-11事件と国内政治の変動」

9-11テロ事件及びイラク戦争といった国際環境の大きな変化が国内政治へ与えた影響について、比較の観点から分析する。英米、独伊、ロシア・中国を選び、報告者が独自に比較の軸や方法を設定した上で、国内政治に与えた影響を分析する。

[報 告]
中山俊宏|津田塾大学・成廣孝|岡山大学
「9-11事件と国内政治の変動 アメリカ・イギリスについて」
坪郷實|早稲田大学・高橋進|龍谷大学
「9. 11事件以後における国内政治の変動と市民社会―ドイツとイタリアの比較を中心に」
岩下明裕(北海道大学)「比較国境政治の冒険―『9. 11』はロシアと中国、ロシアとインドの関係に影響を与えたか?―」
[討 論]
真柄秀子|早稲田大学
谷口将紀|東京大学
[司 会]
久保文明|東京大学

12:00~13:00

理事会

13:00~15:00

分科会D|「リベラル・デモクラシーへの対抗構想:歴史的文脈での再検討」

「民主主義」という言葉や概念が20世紀の政治史においてどのように観念され、現実にどのような影響を及ぼしたかについて、とくに世紀中葉のさまざまな体制・運動を比較することによって検討する。

[報 告]
高地薫|国際協力機構(JICA)
「指導される民主主義―スカルノの民主主義思想―」
河本和子|日本学術振興会特別研究員
「民主主義・自己統治・分業 ―1960年代ソ連における分業に関する論争を通して―」
藤嶋亮|東京大学
「戦間期ルーマニアにおける『新世代』の反逆―土着ナショナリズム的文明批評から『世俗宗教』へ―」
[討 論]
空井護|北海道大学
[司 会]
網谷龍介|明治学院大学

分科会E|「外部的拘束とポピュリスト的リーダーシップ」

財政難など様々な政治外的拘束が深刻になる中、近年「大統領制化」あるいは「アメリカ化」などと呼ばれる政治指導のあり方が頻繁に観察されるようになった。本分科会では、それをリーダーシップ論としてとらえ、比較研究を行いたい。

[報 告]
篠崎英樹|神戸大学
「アルゼンチンのメネム政権のリーダーシップ ー政権党内の中央地方関係からの再考ー」
西野純也|慶應義塾大学
「盧武鉉大統領のポピュリスト的リーダーシップ」
藤森信吉|北海道大学
「ポピュリズムとオレンジ革命」
[討 論]
河野勝|早稲田大学
[司 会]
伊藤光利|神戸大学

分科会F|「メディアと政治体制」

国家間摩擦や国際紛争などをめぐる世論形成機能、あるいはナショナリズムの機能変容などにおいてメディアが果たす役割は大きい。政治体制のあり方とも関連づけながら、比較考察を行いたい。

[報 告]
池内恵|国際日本文化研究センター
「アラブ・メディアの変容と政治体制」
石澤靖治|学習院女子大学
「体制とメディア―国民が体制とメディアをどのようにとらえるかという視点から」
浅羽祐樹|九州大学
「盧武鉉大統領のメディア政治―言説政治をめぐる変化と持続のダイナミズム―」
[討 論]
伊熊幹雄|読売新聞、東京大学
西谷真規子|神戸大学
[司 会]
品田裕|神戸大学

分科会G|「年金改革の比較政策学」

グローバリゼーションの進展、財政圧力、あるいは人口構造の変化などさまざまな外的要因により年金改革の必要性が叫ばれているが、現実の改革は特定の政策への収斂を生じていない。同じような外的要因から異なる政策が形成されてきた要因について、いくつかの国の事例をもとに比較分析を行う。

[報 告]
安井明彦|みずほ総合研究所
「アメリカの年金改革―ブッシュ政権の取り組みを中心に―」
宇佐美耕一|アジア経済研究所
「アルゼンチンにおけるコーポラティズムの変容と年金改革」
伊藤武|専修大学
「『ビスマルク型』システムからの脱却は可能か―イタリアにおける年金改革の比較政治学的考察―」
[討 論]
宮本太郎|北海道大学
[司 会]
仙石学|西南学院大学

分科会H|「「テロリズム」の比較政治学」

テロリズムは実は長年の現象である。「古いタイプのテロ」にも焦点をあて、その特徴を探ることによって、テロリズムについてより包括的な理解が可能になり、同時に最近のテロの特徴も浮かび上がるであろう。

[報 告]
河野毅|政策研究大学院大学
「地下組織ネットワークとインドネシアのテロ」
井関正久|中央大学
「西ドイツにおける抗議運動と暴力 60年代の学生運動から70年代の左翼テロリズムへ」
木村正俊|法政大学
「解放とテロリズム PFLPとJRA」
[討 論]
中村研一|北海道大学
[司 会]
馬場康雄|東京大学

15:00~15:45

理事会(12:00-13:00で終了しない場合)